放射線科

部門紹介 
※案内動画はこちらから

・診療放射線技師が安全・迅速・的確に最良の撮影法を選択して診断・治療に役立つ画像を依頼された先生に提供しています。
・医療事故の防止、医療機器および装置の保守管理に注意をはらい、短い検査時間で最大の検査情報を得られるように努力しております。
・診療用放射線を安全に利用するため、被ばく線量管理ソフト(RiSMEC-DOSE)で検査ごとの被ばく線量をガイドラインと照らし合わせ、放射線防護の最適化を図り可能な限り被ばく低減に努めています。
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SPECT-CT


SPECT-CT装置
『SIEMENS Symbia Intevo』
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核医学検査とは、アイソトープ、RI(アールアイ)、シンチ、SPECT(スペクト)などとも呼ばれる検査です。
この検査はごく微量の放射性同位元素を含んだお薬(放射性医薬品、RI)を注射、もしくは経口で患者さんに投与し、RIが目的の臓器(脳、心筋、骨など)に十分に取り込まれたところで、検出器(ガンマカメラ)で撮影します。検査は骨シンチ、ガリウムシンチ(腫瘍・炎症)、脳血流シンチ、脳線条体シンチ(ダットスキャン)、交感神経心筋シンチ(MIBG心筋シンチ)など各種臓器の機能検査が可能です。
ところで、SPECTとはSingle Photon Emission Computed Tomographyを略したもので、訳すと単一光子放射断層撮影となります。ガンマカメラを目的部位の周りを回転させて360°方向から撮影した画像をコンピュータで処理して断層像を作成するのがSPECTです。そのSPECT装置とX線CT装置を一体化させた装置がSPECT-CT装置になります。

当院で導入の装置はドイツ・シーメンス社製の高性能のSPECT-CT装置、『シンビア・インティボ(Symbia Intevo)』です。診断用X線CT装置が装備されており、各検査でSPECTとX線CTを撮影すれば、CTの画像と重ね合わせて表示(フュージョン)することができ、集積部位をCTの画像で確認することができます。
さらにこの装置は、X-SPECTという画像再構成法を搭載しています。これは骨シンチのSPECT像を再構成する時にCTのデータを利用することにより、これまでより鮮明な骨シンチSPECT像(下図)を作成することができ画質の高い画期的な画像を提供できます。
また、ダットスキャンによる脳の線条体の画像を解析するソフト『シニウム(Scenium)』が搭載されており、ダットスキャンの取り込み比(DVR: Distribution Volume Ratio)の定量的指標の計算を線条体全体、尾状核、被殻において解析することができパーキンソン病のより正確な診断に活用できます。
この他にも、各検査でこれまでにない定量的指標を算出することができ、認知症や各種の骨病変などの経過観察にも適しています。


当院ではこの装置の共同利用を実施しておりますので、各医療機関で当院の検査をご検討の際は当院放射線科直通(022-245-2264)までご連絡ください。

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SPECT-CT申込書(PDF:138KB)


患者様が紹介医様受診。
紹介医様より、電話にて当院放射線科へ検査の申し込みをしていただきます。その際に放射線科より、検査の説明と日時のご返事をいたします。
ファックスで「SPECT-CT申込書」と「診療情報提供書(紹介状)」を地域連携室(022-245-1811)までお送りください。
予約完了の時点で、当院地域連携室より紹介医様へ「検査予約表」と「来院ご案内」をファックスで送信いたしますので、患者様にお渡しください。
患者様が、当院受診。

当院地域連携室より検査結果CD、読影レポートを紹介医様へ郵送させていただきます。


MRI(Magnetic Resonance Imaging)

MRI (磁気共鳴画像)とは、磁力と電磁波の力によって、人体のあらゆる部分の断面像を撮ることができる画像診断装置です。頭から足先まで、非常に精度の高い検査を行うことが可能で、病気の形態を描出するだけでなく、その詳細な広がりや性状の判断にも使用されます。当院は、北海道東北ブロック神経筋疾患基幹施設として、筋ジストロフィーや筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病などに対する専門医療と社会支援とういう重要な役割を担っております。現在のMRI装置において、脊椎の変形症例などへの対処や、近年日本人の体格が大きくなったことで、従来のマグネット内径が60cmの装置では対応が難しい場合がありました。そのため、内径が70cmの大きく広がったビッグボアのMRI装置を導入し対応力の強化を図りました。内径が大きくなることにより撮像時、頭や足を高く上げた姿勢、横向きの姿勢など楽な姿勢で撮影することが可能になりました。通常検査においても検査適応の幅を広げられる上、画質向上にも有効となります。また、装置性能が上がり画像信号を今までより短時間に多く受信できるために、痛みの強い方などへの検査時間短縮が可能になりました。私たち放射線科スタッフは、日本磁気共鳴専門技術者を中心としMRI撮影技術、安全管理などのカンファランスを行い、病変の画像情報を正確に先生に提供するため日夜業務に臨んでいます。


CT(Computed Tomography)


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CT(Computed Tomography)とはX線を多方向から人体に透過させて測定したデータをコンピュータで解析し、体の正面、側面、輪切りの画像を作る検査です。 当院では、被ばく低減技術を搭載した16列マルチスライスCTを導入しており、新しい画像再構成法である逐次近似応用再構成法(AIDR 3D)によって画像が作られます。 逐次近似応用再構成法による最大の特徴は、ノイズ低減とアーチファクト低減であり、臨床的価値としては、画質を維持したまま放射線量を低減できること、線量を維持して画質を向上させることが可能となっております。(最大75%の被ばく線量低減が可能) 高画質を実現する0.5mmスライス画像再構成などにより、更に正確な診断及び治療が可能になりました。


東芝メディカルシステムズ株式会社 被ばく低減技術
AIDR 3D:逐次近似応用再構成
放射線科スタッフは、医学物理士を中心に各撮影モードの放射線測定を行い、適正な撮影条件を設定し被ばく低減に努めております。放射線被ばく等のご相談などありましたら、お気軽にご質問ください。
また、当院のMRI、CT装置をオープン化して近隣医療施設の先生に使用していただく大型機器共同利用システムがございます。

仙台西多賀病院MRI/CT/骨密度測定装置共同利用について ⇒詳しくはこちら


3Dワークステーション

3Dワークステーションは、CT・MRI検査などで撮影された断層画像を使って3D画像を描出することができます。2023年に導入されたSYNAPSE VINCENT(シナプス ビンセント)には、最新のAI技術(ディープラーニング)を活用して設計されたアプリケーションが搭載されています。日常診療で高精細な3D画像が作成され、画像診断の補助や手術計画、治療方針決定など診断や治療の場で広く活用されています。


■MRI腰神経抽出機能
MRIの画像から自動で腰神経のみを抽出でき、CTの骨画像とMRIの腰神経をフュージョン(重ね合わせ)することで、骨と神経の位置関係が確認できます。手術において、適切な手術方法の選択に役立てることができます。

■脳区域解析機能
MRI画像から解剖学的に一意に決まっている区域(15区域)を自動で抽出し、体積の定量化などを行うことが可能です。 アルツハイマー病など脳が萎縮する脳疾患治療への応用が検討されています。


X線TV

X線TV装置とは、体を透過したX線をTVモニターで、リアルタイムに動画として見ることができます。当院では、食道、胃、小腸などの消化管造影検査を行っております。また、頸椎・腰椎の脊髄造影、神経根造影、椎間関節ブロック、骨折の整復なども行っております。当院に新規導入されたX線TVはCアーム搭載で多方向からの観察が可能であり、17インチ角の平面検出器(Flat Panel Detector:FPD)を組合せることで大視野を確保し、さまざまな検査要求に対応します。更に新画像処理コンセプト「PureBrain」を搭載して、多くの検査で重要とされる透視画像の視認性を向上させ、「多方向・大視野・高画質」を実現しています。また、撮影寝台は昇降式の寝台装置のため、お体の不自由な方やお子さま、ご高齢の患者さんにもご負担なく安全に乗り降りできるようになっています。


骨密度測定

骨粗鬆(こつそしょう)症は、日本人をはじめとして、人類全体が最もかかりやすい病気の一つです。近年二重エネルギーX線吸収法(DEXA)などで精密に骨密度が測定できるようになり、日本人の約1,000万人が骨粗鬆症で、現在は症状が出ていなくても、いずれ骨折を起こす危険性が高いことがわかってきています。骨密度測定値は、装置の性能・測定部位により異なります。「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン-2011年版」に『骨粗鬆症診断にはdual-energy X-ray absorptiometry:DEXAを用いて、腰椎と大腿骨近位部の両者を測定する事が望ましい。』と記載されています。当院の骨密度測定は推奨される腰椎と大腿骨の測定を、極めて少ないX線を使用し測定するので、女性の方にも安心して検査を受けて頂けます。腰椎と大腿骨の骨密度測定時間は約2分と今までと比較にならないほど正確、安全、スピーディーに骨粗鬆症の診断を行うことができるようになりました。


デジタルX線撮影システム

今までのCRシステムに比べ、より少ないX線量で鮮明な高画質が提供可能な、完全FPD(Flat Panel Detector)へと一新しました。画像読み取り時間が無くなり、撮影直後画像確認ができるため、検査時間が短縮し待ち時間解消に大きく寄与しております。病棟及び手術室のポータブル撮影もFPDワイヤレス化となり、撮影直後に院内に画像配信され、高精細モニターによる迅速読影可能な環境が構築されました。当院の脊椎、関節などのX線写真の規格は、非常に高精度なものとなっております。放射線科スタッフはその要求に答え、先生方の正確な診断を支えるべく、日々撮影技術向上に努力しております。


医用画像診断支援システム(PACS)

放射線検査及び生理検査で発生した画像情報が、瞬時に院内配信され、院内随所に配備された41台の高精細モニターや各オーダリング端末で読影可能な環境が整備されました。 また、星陵クリニックとのレポート連携や地域クリニックとの連携も、専用VPN回線を利用して強化されております。


放射線部門総合管理システム(RIS)

バーコード認証により患者様の放射線検査を自動受付いたします。受付順番カードが発行され、検査待ち順番が待合ホールに設置してある大型モニターに表示されます。撮影の進み具合や待ち人数等の情報がリアルタイムに更新されます。放射線科スタッフは、患者様の属性情報をモダリティ・ワークリスト管理(MWM)より装置に正確に転送し、氏名・生年月日の突合でご本人確認を確実に行い、入力ミスや患者様取り違い事故防止に努めております。


RadspeedPro EDGEpackage

今回新たに導入された装置は、従来通りのX線検査を行うことができる上に、下記の2点(トモシンセシスの撮影、長尺撮影)の特長を加えた多機能の装置となっております。

トモシンセシス(デジタル断層撮影)
トモシンセシスとは検査部位に対して異なる角度からX線を照射することで得られた複数の画像から再構成することによって、任意の断層面を得ることができる撮影です。X線検出器にFPD(フラットパネルディテクター)を使用しているため、短い時間で検査を行うことができます。また同じ放射線診断検査でも一般撮影(レントゲン)よりも情報量が多く、CTよりも被曝が少ないことから、正確・安全・迅速な検査であることが特徴的です。特に整形外科領域において下にあるような描出が難しい体内金属の部位(椎体・股関節・四肢)に対して非常に有効な検査となっております。

長尺撮影
長尺撮影とは全脊椎や全下肢など広い領域に対して、すぐに画像を参照できるFPD(フラットパネルディテクター)を上下に可動させて撮影することで、まるで1枚の画像のような長尺画像を作成することができます。
従来は大きく固い1枚の板を使用し、画像作成に時間がかかってしまい待ち時間が長くなってしまうことや場合によっては固い板の上に寝て撮影するなど患者さんの負担が大きい撮影でした。
しかし長尺撮影を導入したことにより撮影から画像作成まで短時間で終わり、そして低線量で高画質な画像を提供することができるようになりました。


●放射線科撮影装置、画像処理装置

装置名称 会社名 商品名・型式
SRECT-CT シーメンス Symbia Intevo 6
MRI シーメンス Aera
CT キャノンメディカルシステムズ Aquilion RXL
ワークステーション 富士フィルムメディカル SYNAPSE VINCENT
X線TV キャノンメディカルシステムズ ultimax-i
骨密度測定 HOLOGIC Discovery
X線撮影装置 島津製作所 UD150B-40 RadspeedPro EDGEpackeg他
フラットパネル 富士フィルムメディカル CALNEO U ,C,Flex
ポータブル 島津製作所 MUX-100H
パノラマ モリタ製作所 X700+2D C
デンタル ジェノレイ PORT-XⅢ
PACS PSP EV Insite net
RIS メディカルクリエイト RISMEC

●実績


スタッフ紹介

診療放射線技師長:茄子川 集
副診療放射線技師長:八巻 香織
主任診療放射線技師1名
診療放射線技師4名
診療エックス線助手1名

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