神経・筋疾患の基幹医療施設、重症心身障害、骨・運動器疾患の専門医療施設

部門紹介

リハビリテーション科では、脊髄の疾患、関節の疾患、関節リウマチ、筋ジストロフィー、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、脳性まひ、重症心身障がいなど様々な疾患の方にリハビリテーションを行っています。日本リハビリテーション医学会専門医師をはじめ、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、医療相談員などのスタッフがチームを組んで、急性期から回復期、維持期のリハビリテーションを中心に行っています。また、患者様一人ひとりの意思を尊重し、ご要望を伺いながら目標を立て、一日でも早く日常生活へ復帰できるよう取り組んでいます。
ご家族様の見学は大歓迎です！患者様が今どのようなことができるのか、困難なことは何かなどを理解する手助けとなります。何より皆様の応援の声が患者様の頑張る力となります。是非、リハビリテーション室へお出でください。

【HAL®による治療】
2016年11月よりHAL医療用下肢タイプ(CYBERDYNE社製、以下：HAL®)を東北地方で初めて導入いたしました。HAL®は体を動かそうとしたときに皮膚表面に発生する微弱な生体電位信号を読み取り、装着者の意思に従って歩行をアシストすることで歩行能力の改善(歩行距離の延長、歩行速度の向上等)が期待できます。HAL®は以下の10疾患に保険診療適用が認められており、当院ではより多くの患者様に対応できるようS、M、Lの3サイズを用意致しております。

【対象疾患(保険診療適用) ※2025年7月時点】
1.脊髄性筋萎縮症(SMA)
2.球脊髄性筋萎縮症(SBMA)
3.筋萎縮性側索硬化症(ALS)
4.シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)
5.遠位型ミオパチー
6.先天性ミオパチー
7.封入体筋炎(IBM)
8.筋ジストロフィー
9.HTLV-1関連脊髄症(HAM)
10.遺伝性痙性対麻痺(HSP)

【治療にあたって】
当院でHAL®による治療を希望する方は現在治療中の主治医からの紹介状をご用意のうえ、当院脳神経内科外来を受診してください(予約制となります)。
また、治療中は4週間程度入院をしていただくことになりますので医師とご相談ください。

【HAL®治療に関してのお問合せ先】
独立行政法人国立病院機構仙台西多賀病院　
地域医療連携室　TEL：022-245-1810

作業療法（OT：Occupational Therapy）

作業療法で表される作業とは、食べる、入浴する、仕事をする、余暇を楽しむといった日々の生活に関わる活動を幅広く指し示しています。その作業をよりスムーズにその方らしく行えるよう具体的にお手伝いしていくことが、作業療法士の役割です。

【パーキンソン病】
患者様それぞれの症状に応じて、日常生活を安全でスムーズに送れるように支援していきます。具体的には日常生活動作の方法や道具の工夫、住環境整備、支援体制の整備、家族指導を行っています。また家事などの役割活動、趣味活動の支援も行っています。LSVT認定指導者やパーキンソン病療養指導士の資格を有したスタッフも在籍しており、専門的かつ質の高いリハビリテーションを実施しております。


【筋ジストロフィー】
患者様の「生活行為における環境調整」として、操作スイッチの選定・作成、車椅子やベッド上での活動の手段の提案・提供を行っています。具体的には「テレビの操作がしたい」、「ゲームがしたい」、「車いすで散歩がしたい」、「PCで仕事がしたい」など、その方の希望に応じて支援しています。


【整形外科疾患】
痛み、しびれ、感覚がわかりにくくなる、運動麻痺、細かい指先の運動障害など症状は様々です。上肢や手指の機能・動作改善のための運動、筋力増強運動、ストレッチ、巧緻動作練習などを通じて、日常生活の動作がよりスムーズになるように作業療法を実施していきます。家事練習、自助具の検討、自主トレーニングといった退院後の生活動作の支援もしています。


【重症心身障害がい児・者】
関節運動やポジショニングを中心に実施しています。今後関わりを広げていきたいと考えています。
若いスタッフが多く、勉強会や研究にも積極的に取り組んでいます。患者様の声に全身で耳を傾けながら特色あふれるリハビリテーションの実現へ向けて一歩一歩進んでいきます。