国立病院機構 仙台西多賀病院のホームページに
ようこそおいで下さいました。当院のルーツは、昭和9年に当地に開設された市立西多賀療養所と昭和16年に今の仙台空港近くに開設された第二陸軍病院の二つになります。両者ともに当時は専ら結核患者の治療に当たっておりました。第二次大戦後はともに厚生省に移管し、それぞれ国立療養所西多賀病院と国立玉浦療養所となりましたが、当時全国に先駆けて小児の患者を対象とした院内ベットスクールを開設し、また昭和35年より全国で初めて筋ジストロフィー患者の長期療養を受け入れてまいりました。昭和36年に当地にて両者は合併しましたがその後、昭和39年(1964年)より法的整備を受けて筋ジストロフィー症を対象とした専門病棟を開設、そして昭和41年(1966年)には重症心身障害児(者)の受け入れを開始してまいりました。その後、結核患者の劇的な減少により、平成7年(1995年)には結核病棟を閉鎖してその歴史的な役割に終止符を打ちました。それまで脊椎カリエスや関節結核医療を担当して来た整形外科はその経験を引き継いで、変形性脊椎疾患、変形性関節疾患、骨折等の治療に、また脳神経内科はその後、筋ジストロフィー症を中心とした神経難病の診療に当たることとなりました。その後、平成16年4月1日(2004年)に独立行政法人に移行、平成25年12月1日(2013年)より、国立病院機構仙台西多賀病院と名称を改めました。さらに平成26年7月よりフィルムレス化、平成27年2月には電子カルテを導入しました。そして、平成29年3月に公益財団法人日本医療機能評価機構が定める認定基準を達成していることが認められ、病院機能評価認定病院の認定証を受領しております。
以下、当院の診療科の特色を申し上げます。
- 脳神経内科は、北海道東北ブロック神経筋疾患基幹施設として筋ジストロフィー症、パーキンソン病など神経筋疾患の専門医療を行っています。神経筋疾患の遺伝相談、神経難病のリハビリテーション、在宅医療から施設入所までの包括的な医療サービスを提供し、さらに訪問看護師、難病へルパーの養成や衛生行政に対しても積極的な支援を行っています。さらに迫り来る超高齢社会への対応の一端を担って行くべく、平成27年9月より認知症疾患医療センターを開設致しました。
- 整形外科は、脊椎脊髄疾患治療の専門施設として変形性脊椎疾患や脊椎外傷はもとより脊柱側弯症や脊椎リウマチ疾患などの治療を行っております。また、リウマチを含む様々な関節疾患や骨折の治療を行っております。脊椎脊髄疾患治療の専門施設として国内外から高い評価をいただいており、 毎年海外からの研修医を多数受け入れております。
- 重症心身障害児(者)医療については全国重症心身障害児(者)の北海道東北ブロック基幹施設として小児科を中心として専門医療と社会支援を行っております。更に小児慢性疾患の治療に実績を積み重ねてきております。
この様に当院は現在、筋ジストロフィー・神経難病・重症心身障害児(者)・骨・運動器疾患などを中心として、地域のニーズに根ざし患者目線に立った安心で質の高い医療の提供を目指しております。そしてさらに、新たな治療法の開発を目標とした臨床研究の推進を進めております。
今後とも地域の皆様からより一層信頼される病院となることを心がけ、「良い医療を安全に、心を込めて」の病院理念に基づき診療内容の充実を図ってまいりますので、どうぞご支援のほどをよろしくお願い申し上げます。